西湘動物病院の予約制の現状2021「ソフトな完全予約制」
2021.11.10 -[大事なお知らせ]
当院では2019年2月から24時間ネット予約可能な「時間帯予約制」を導入しています。
これは動物病院業界内ではかなり先駆的だったと自負しています。
よくある「順番待ち予約制」だったり「予約優先制」と言われるシステムでは動物病院の待ち時間は適正に緩和されず、むしろ予約に関するトラブルが増える結果になりがちです。
動物病院に最もフィットするシステムは「時間帯予約制」だと確信しています。
その後新型コロナウイルス感染症が流行し、動物病院内の密を避けることが急務となり、多くの病院がこぞって予約制の導入を進めました。
「動物病院 予約制」などでGoogle検索すると既に当院のサイトが上位に表示されていたことから、当院の時間帯予約制の取り組みを参考にされた動物病院もあったと聞きました。
それはさておき、新型コロナの流行は、当院の予約システムにも影響を与えました。
それまでは「『完全予約制』ではないので、予約が無くてもどうぞお越しください」というスタンスでした。
「西湘時間帯予約2019」の始まりです。
しかし、それだと密の解消には不十分であるとして、新型コロナの流行時には動物病院は(その他の業界も)できるだけ完全予約制で営業するのが良しとされ、当院もそれにならいました。
これが「西湘時間帯予約2020」。
とは言え、いつ体調を崩すかわからない生身の動物を相手にするうえで、「完全予約制」という響きはもちろんマッチするものではありません。
「予約が無いと診察してもらえない」と捉えてしまった方が少なくなかったようです。
「完全予約制」という響きに含まれた絶望的な拒絶感。
実際は「完全予約制」とは言っても、当日予約が可能だし、なんなら予約枠さえ空いていれば、その場ですぐの予約も可能です。
また、予約枠が全て埋まっていたとしても、それを理由に急患を断ることは今ではほとんどなく、なんとか予約診療の合間に拝見します。
(実際には不急の用件であると判断される場合には後日の予約をお勧めすることはあります。その方がお待たせせずに済むのでお互いハッピーです)
※獣医師やスタッフが手術や別の急患の処置等にかかりきりで、どうしても診療態勢が整わない場合には、急患の受け入れを断らざるを得なかったり、緊急性が高ければ他院で診察してもらうことをお勧めする場合があります
ともかく、きっと皆さんが想像しているよりも実はずっとフレキシブルな対応をしているのが現状です。
「完全予約制」という言葉は悪いイメージで勘違いされやすいので、もう使わないようにしようと思います。
「ソフトな完全予約制」(笑)
それが「西湘時間帯予約2021」です。←イマココ
いち早く時間帯予約制を取り入れた当院では、経験値もだいぶ上がって来て、運用方法もレベルアップしています。
当初は「予約が取りづらい」「急患を受け入れにくい」というデメリットが目立つ感じもありましたが、今ではやり方次第でかなりの部分をカバーできる自信がつきました。
今はコロナもしばしの落ち着きをみせていますが、また訪れる流行の波に備えて、この「ソフトな完全予約制」を西湘ニューノーマルとして当面継続したいと思います。
引き続きのご協力をお願いいたします。
最後に改めてざっと予約制のメリットを列挙して終わりたいと思います。
・曜日や時間による来院件数の差が減るので、開院時間を無駄なく使える
・不急の用件が無理に入らず後日の予約に回るので、キャパオーバーにならない
・待ち時間と駐車場の混雑が減り、それによるクレームが減る
・終業間際の来院コントロールができるので残業が減りスタッフが疲弊しない
・そして何より個々の患者の状態に応じた事前の準備ができるので、気持ちに余裕をもった丁寧かつミスのない診療につながる
あえて病院目線のメリットの書き方をしていますが、同時に患者さん目線でのメリットにも直結していることをご理解いただけますと幸いです。